『つぎ、とまります』(村田エミコ/作・絵、2013年 福音館書店)は、バスに乗ってさまざまな場所へと旅する不思議で楽しい絵本です。ページをめくるごとに森や海、動物たちが登場し、次はどんなところに行くのだろうとワクワクさせてくれます。村田さんの絵は版画(木版画)で表現されており、力強い線と色の重なりが印象的。版画ならではの温かみと素朴さが物語のユーモアを引き立て、読者を不思議な旅に誘います。子どもだけでなく大人も楽しめる一冊です。
略歴
村田 エミコ
村田エミコさんは1969年、東京都生まれの木版画家・絵本作家です。1993年頃から木版画制作を始め、以来毎年または数回の個展を開催し、絵本原画やオリジナル版画などを発表し続けています。絵本作品には『つぎ、とまります』(福音館書店)、『そばやのまねきねこ』(岩崎書店)、『おふろおばけ』(大日本図書)、『よるのとこやさん』(フレーベル館)など多数があります。その画風は温かみのある柔らかな色彩と版画らしい版の重なりが特徴で、子どもの想像力を刺激する、親しみやすくも懐かしい世界を描き出しています。
おすすめ対象年齢
『つぎ、とまります』は、2歳ころから楽しめる絵本として紹介されています。バスという身近な乗り物を題材にしながらも、森や海といった冒険のような展開が続くので、小さな子どもも飽きずに楽しめます。また、繰り返しのリズムや予想外の場面転換は、少し大きい年齢の子にも十分魅力的で、親子で一緒に読んでも盛り上がれる作品です。
レビュー
実際に読んでみると、シンプルなバスの場面からどんどん想像が広がっていくのが面白く、読み進めるごとに「次は何が起きるんだろう?」とワクワクしました。特に海の中を走るシーンは、現実ではありえないけれど子どもの世界では自然に受け入れられそうで、その自由さが心地よかったです。絵もやさしい色合いで安心感があり、読み聞かせにもぴったりだと感じました。大人にとっても童心に返れるような、不思議で楽しいバスの旅を一緒に体験できる一冊です。