よるくまシュッカ/エミリー・メルゴー・ヤコブセン

『よるくまシュッカ ぐっすりねむれる あいの ことば』は、デンマークの作家エミリー・メルゴー・ヤコブセンによる寝かしつけ絵本です。原作は2018年にデンマークで出版され、2019年にはデンマークの総合書籍売上ランキングで3位を記録しました。日本語版は中村冬美さんの翻訳により、2021年に百万年書房から刊行されました。この絵本は、くまのシュッカが子どもを抱きしめ、星の森や月の海へと優しく誘う物語で、瞑想や呼吸法の要素を取り入れ、親子でリラックスしながら眠りにつくことができます。​

略歴

エミリー・メルゴー・ヤコブセン

エミリー・メルゴー・ヤコブセン(Emilie Melgaard Jacobsen)は、デンマーク出身の作家で、瞑想ガイドおよびマインドフルネス講師としても活動しています。育児の中で子どもたちが安心して眠りにつけるようにと、瞑想や呼吸法を活用した物語を考案し、それをもとに絵本『Natbjørnen Tjugga & kærlighedsblomsterne(よるくまシュッカ ぐっすりねむれる あいの ことば)』を2018年に自費出版しました。この絵本は瞬く間に話題となり、デンマーク国内でベストセラー入りを果たします。以後「Tjugga(シュッカ)」シリーズは拡大し、ぬいぐるみやアプリ、メディテーション音声など、多岐にわたる展開を見せています。彼女の作品は、子どもに安心感と愛情を伝えるツールとして広く支持されています。

なかむらふゆみ(訳)

中村冬美さんは、翻訳者・北欧語研究者であり、主にスウェーデン語とデンマーク語からの児童書や絵本の翻訳を数多く手がけています。東海大学北欧文学科卒業後、スウェーデン南部のヴェクショー大学でさらに言語と文化の研鑽を積みました。帰国後はスウェーデンセンターなどで北欧書籍の紹介やプレゼンテーション活動に携わり、北欧児童文学の魅力を日本に紹介する橋渡し役として精力的に活動しています。翻訳作品には『よるくまシュッカ』シリーズをはじめ、北欧らしい優しさや自然観が息づく作品が多く、正確な翻訳と温かみのある日本語で読者から高い評価を得ています。

おすすめ対象年齢

この絵本は、3歳頃からの読み聞かせに適しています。文章の長さや内容の理解度を考慮すると、3歳以上のお子さまが楽しめる内容となっています。特に寝る前の読み聞かせに最適で、親子でリラックスしながら安心して眠りにつくことができます。​

レビュー

『よるくまシュッカ』は、読み聞かせを通じて子どもに「大好き」「あなたが大切」という愛情を自然に伝えることができる絵本です。物語の中で子どもの名前を呼びかける場面があり、子どもは自分が物語の一部であると感じ、安心感を得られます。また、瞑想や呼吸法の要素が取り入れられており、読み進めるうちに親子ともにリラックスし、穏やかな気持ちで眠りにつくことができます。優しいイラストと温かい言葉が心地よく、寝かしつけに悩む親御さんにとって心強い一冊です。​

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