おこだでませんように/くすのきしげのり

『おこだでませんように』は、くすのきしげのり作、石井聖岳絵による絵本で、2008年に小学館から出版されました。 ​主人公の「ぼく」は、家庭や学校で頻繁に叱られ、自分を「わるいこ」と感じています。​七夕の日、彼は「おこだでませんように」と短冊に願いを書きます。​この作品は、子どもの心の叫びと、それに気づく大人の重要性を描いています。​2009年には青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選定され、​2011年にはIBBY(国際児童図書評議会)障害児図書資料センターの推薦本リストに選ばれました。

略歴

くすのきしげのり

くすのき しげのり(楠 茂宣)さんは、1961年生まれの日本の児童文学作家、童謡詩人です。 ​徳島県出身で、徳島大学教育学部を卒業し、鳴門教育大学大学院を修了しました。​1986年から小学校教諭として勤務し、その後、鳴門市教育委員会指導主事や鳴門市立図書館副館長を務めました。​2011年に教職を退職し、オフィスKUSUNOKIを設立して創作活動や講演活動に専念しています。​主な作品に『おこだでませんように』や『メガネをかけたら』などがあり、これらは青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にも選ばれています。

石井 聖岳(絵)

石井聖岳(いしいまさたか)さんは、1976年生まれの日本のイラストレーター・絵本作家です。​2007年に『ふってきました』(文・もとしたいづみ、講談社)で第13回日本絵本賞を受賞し、その後も多数の絵本を手掛けています。​彼の作品は、独特のユーモアと温かみのあるイラストで知られ、子どもから大人まで幅広い読者に親しまれています。

おすすめ対象年齢

『おこだでませんように』の対象年齢は、主に小学校低学年(6~8歳)向けとされています。​しかし、内容の深さから、保護者や教育関係者など大人にも響く作品です。​家庭や学校での子どもの心情や、大人の対応の在り方について考えるきっかけを提供します。

レビュー

この絵本は、子どもの純粋な心情と、それに気づく大人の役割を深く描いています。​主人公の「ぼく」が抱える孤独や不安は、多くの子どもたちが経験する感情であり、その声に耳を傾けることの大切さを教えてくれます。​石井聖岳さんのイラストは、子どもの繊細な感情を見事に表現し、物語に深みを与えています。​読み終えた後、大人として子どもたちにどのように接するべきかを考えさせられる一冊です。​

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