
『ごろごろ にゃーん』は、長 新太氏が手掛けた斬新で愉快な絵本です。1984年に福音館書店から初版が発行されました。 物語は、海に浮かぶ大きな飛行機に猫たちが乗り込み、「ごろごろにゃーん」と飛び立つところから始まります。飛行機は魚を釣り、クジラに遭遇し、山を越え、街を眺めながら、猫たちを乗せてにぎやかに飛行を続けます。この作品は、長新太氏のナンセンスの魅力が詰まった一冊で、読む者を不思議な世界へと誘います。
略歴
長 新太
長 新太(ちょう しんた,1927年 – 2005年)さんは、日本の漫画家・絵本作家・エッセイスト。東京都大田区出身。戦後、映画館の看板屋を経て、1948年に東京日日新聞の漫画コンクールで入選し、漫画家としてデビュー。その後、絵本作家としても活動を広げ、『ごろごろにゃーん』、『ぼくのくれよん』、『タコのバス』などユーモアあふれる作品を発表し、子どもから大人まで広く愛されました。1959年に文藝春秋漫画賞を受賞し、1994年には紫綬褒章を受章。2005年には『ないた』で日本絵本賞大賞を受賞。享年77歳。
おすすめ対象年齢
本書の対象年齢は、2歳からとされています。 シンプルなフレーズの繰り返しと、ページをめくるごとに展開する意外な場面が、小さな子どもたちの興味を引きつけます。また、ナンセンスな内容は、子どもたちの想像力を刺激し、自由な発想を育むのに適しています。
レビュー
私自身、この絵本を手に取った際、物語の独特な展開と繰り返される「ごろごろにゃーん」というフレーズに引き込まれました。文章は極めてシンプルでありながら、ページをめくるたびに広がる新たな世界が、読者の想像力をかき立てます。特に、猫たちが飛行機に乗り込み、さまざまな冒険を繰り広げる姿は、子どもだけでなく大人にとっても新鮮で楽しい体験となりました。長新太氏のナンセンスの世界観が存分に表現されたこの作品は、世代を超えて愛される一冊だと感じました。