『うずらちゃんのかくれんぼ』は、きもと ももこさんによる愛らしい絵本で、1994年に福音館書店から出版されました。この絵本は、小さなうずらちゃんとその友だち、ひよこちゃんが繰り広げるかくれんぼ遊びを描いた心温まる物語です。鮮やかで柔らかなイラストとともに、子どもたちが親しみやすいリズム感のある文章で進行します。うずらちゃんとひよこちゃんが隠れたり見つけたりするシンプルな展開が、小さな読者に楽しさと期待感を与えます。また、自然や身近なものへの興味を引き出す内容で、読み聞かせにもぴったりです。
略歴
きもと ももこ(木本 百子)さんは、1966年に東京都で生まれました。幼少期は練馬区の石神井公園で遊びながら育ちました。武蔵野美術大学を卒業後、デザイン事務所や出版社で勤務しながら絵本制作に取り組みました。そして、1994年に『うずらちゃんのかくれんぼ』を福音館書店から発表し、絵本作家としてデビューしました。この作品は、長年にわたり多くの子どもたちに親しまれています。その後も、『うずらちゃんのたからもの』『ピーのおはなし』『てぶくろチンクタンク』など、自然や動物をテーマにした温かみのある作品を次々と発表しています。2024年には新作『クニョニョのぼうけん』を刊行し、精力的に活動を続けています。
おすすめ対象年齢
『うずらちゃんのかくれんぼ』は、1歳から3歳程度の幼児を対象とした絵本です。この年齢層の子どもたちが楽しめるよう、シンプルでわかりやすいストーリー展開と、明るく柔らかなイラストが特徴です。かくれんぼ遊びをテーマにした内容は、子どもたちの興味を引きやすく、親子での読み聞かせにもぴったりです。また、色や形の認識を促す要素が含まれており、発達段階に合わせた学びの楽しさも提供してくれます。
レビュー
『うずらちゃんのかくれんぼ』は、幼い子どもたちの心に寄り添う絵本として非常に魅力的です。ストーリーの中心となるうずらちゃんとひよこちゃんのかくれんぼ遊びは、子どもたちが日常的に楽しむ遊びそのもの。親近感を抱きやすいテーマでありながら、隠れた場所や見つける場面の展開に、ほどよいドキドキ感と達成感があります。イラストの色彩は柔らかく温かみがあり、特に背景に描かれた自然の中での遊びは、穏やかな安心感を子どもたちに与えてくれます。この絵本を通して、親子での楽しい時間を共有できるのも大きな魅力です。シンプルながらも奥深い内容で、長く愛される理由がよくわかります。