新井洋行さん作・絵の絵本『れいぞうこ』は、2009年に偕成社から出版されました。
この絵本は「あけて・あけてえほん」シリーズの一冊で、冷蔵庫のドアを開けると中においしいものがいっぱい詰まっているという設定です。子どもたちは「ぎゅうにゅうさーん」と呼びかけると、「はーい」と答える食べ物たちが次々に登場し、最後に「いただきまーす」で締めくくられる構成になっています。シンプルな繰り返しの中で、呼びかけと応答のやり取りやリズミカルな擬音語が楽しめる内容です。また、著者自身も幼い娘たちと一緒にこの絵本を楽しんでおり、食事や就寝がスムーズに進むきっかけになればとの思いが込められています。
略歴
新井洋行(あらい ひろゆき)さんは、1974年に東京都で生まれました。東京造形大学造形学部デザイン学科を卒業後、セガに勤務し、デザイナーとしてのキャリアを積みました。その後、娘さんの誕生を機に退職し、絵本作家としての活動を開始しました。代表作には、『れいぞうこ』(偕成社)、『いろいろ ばあ』(えほんの杜)、『ちゅうちゅうたこかいな』(講談社)、『おばけとかくれんぼ』(くもん出版)などがあり、独自の視点とデザインセンスで多くの作品を手掛けていて子どもたちの興味を引くユニークな作品を多数手掛けています。
おすすめ対象年齢
『れいぞうこ』は、出版社の公式情報によれば、1歳からの幼児を対象としています。シンプルな呼びかけと応答の繰り返しや、リズミカルな擬音語が特徴で、言葉を覚え始めたばかりの子どもたちに適しています。また、ページをめくるたびに新しい食べ物が登場する仕掛けは、好奇心旺盛な幼児の興味を引くでしょう。親子での読み聞かせを通じて、コミュニケーションの楽しさや食べ物への興味を育むことが期待できます。
レビュー
『れいぞうこ』は、シンプルながらも工夫が凝らされた絵本で、幼い子どもたちの興味を引く内容となっています。冷蔵庫のドアを開けるという日常的な動作を通じて、子どもたちは新しい発見や驚きを感じることができます。また、呼びかけに対して食べ物たちが元気よく応答する展開は、子どもたちにとって楽しいやり取りとなり、言葉の発達にも良い影響を与えるでしょう。著者の新井洋行さんが自身の子育て経験を活かして制作したという背景もあり、親子での読み聞かせに最適な一冊です。食事や就寝前のひとときに、この絵本を通じて親子のコミュニケーションを深めることができるでしょう。