とよたかずひこさんの『りんごくんがね・・』(2011年 童心社)は、赤ちゃんから幼児まで楽しめる食べもの絵本シリーズの一冊です。木から飛びおりたりんごくんが、忍者のようにすたすたすたすたと駆け回ります。うさぎに追われたり、カラスにつかまったりのドタバタも、「しんぱい ごむよう!」の一言で明るく乗り越えます。最後はお弁当箱に到着して、楽しい遠足のスタート。リズミカルな文章とユーモラスなイラストで、親子で笑いながら読み進められる楽しい一冊です。
略歴
とよた かずひこ
とよたかずひこ(本名:豊田 一彦)さんは、1947年、宮城県仙台市に生まれました。早稲田大学第一文学部を卒業されています。大学卒業後はフリーのイラストレーターとして活動し、長女の誕生をきっかけに絵本作家へと転身しました。1997年には『でんしゃにのって』で厚生省中央児童福祉審議会児童文化財特別推薦を受け、2001年には『どんどこ ももんちゃん』で第7回日本絵本賞を受賞しています。また、『あめですよ』は小学1年生の国語教科書(東京書籍)に採用されるなど、多くの作品が親しまれています。
おすすめ対象年齢
『りんごくんがね・・』は1歳頃の赤ちゃんから幼児向けです。簡単でリズミカルな文章と、色鮮やかで分かりやすいイラストが特徴で、親子で触れ合いながら読み進めることができます。食べものや身近なキャラクターに親しむきっかけとしても最適です。
レビュー
りんごくんが木から飛びおりて忍者のようにすたすた動き回る姿がとてもかわいく、見ているだけで笑顔になります。うさぎやカラスに追われるドタバタ展開も、子どもと一緒に声を出して楽しめる場面です。「しんぱい ごむよう!」というフレーズが繰り返されることで安心感もあり、赤ちゃんにも心地よく響きます。ユーモアたっぷりでリズミカル、そして最後はお弁当箱で落ち着くというハッピーエンドが楽しい、親子で盛り上がれる絵本です。


