ねこのピート はじめてのがっこう/エリック・リトウィン

『ねこのピート はじめてのがっこう』(原題:Pete the Cat: Rocking in My School Shoes)は、アメリカの作家エリック・リトウィンが文を、ジェームス・ディーンが絵を担当した絵本です。原作は2011年にアメリカで発行され、日本語版は2016年にひさかたチャイルドより出版されました(訳:大友剛さん、文字画:長谷川義史さん)。物語では、おしゃれで陽気なネコのピートが新しい学校で様々な場所や活動を体験していきます。不安な状況でも前向きな姿勢で乗り越えるピートの姿が描かれ、子どもたちの新生活を明るく応援する一冊です。

略歴

エリック・リトウィン

エリック・リトウィン(Eric Litwin)は、アメリカ・ニューヨーク生まれの児童作家、語り手、音楽家です。教育者としての経験を活かし、物語と音楽を融合させた作品を数多く手がけています。代表作「ねこのピート」シリーズは、彼の独自のリズム感と前向きなメッセージで世界的に人気を博しました。特に歌うように語るストーリーテリングが特徴で、読み聞かせや音楽活動にも積極的に取り組んでいます。現在はアメリカ各地でワークショップやパフォーマンスを行い、子どもたちと創造的な時間を共有しています。

ジェームス・ディーン(絵)

同姓同名の1950年代に活躍した俳優とは別人です。この絵本のイラストを手がけたジェームス・ディーン(James Dean)は、アメリカの現代アーティストであり、特に「ねこのピート」シリーズで知られています。​彼はもともとエンジニアとして働いていましたが、芸術への情熱から画家に転身し、青い猫のキャラクター「ピート」を創作しました。​このキャラクターが後にエリック・リトウィンとの共作で絵本シリーズとなり、世界的な人気を博しています。​現在も子ども向けの書籍のイラストや執筆活動を続けています。

おおとも たけし(訳)

大友剛(おおとも たけし)さんは、日本の翻訳家、ミュージシャン、マジシャンです。マジックや音楽、絵本の楽しさとメッセージを全国の子どもたちに届ける活動を行っています。また、保育者や図書館司書、教育者向けの公演やセミナーも精力的に開催し、国内外で幅広く活躍しています。翻訳作品には『えがないえほん』(早川書房)、『ねこのピート だいすきなしろいくつ』(ひさかたチャイルド)、『カラーモンスター きもちは なにいろ?』(永岡書店)など多数があります。彼の活動は、子どもたちの創造力や表現力を育むことに寄与しています。

長谷川 義史(文字画)

長谷川義史(はせがわよしふみ)さんは、1961年大阪府藤井寺市生まれ。 ​グラフィックデザイナーからイラストレーターを経て、2000年に『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』で絵本作家としてデビューしました。 ​2003年には『おたまさんのおかいさん』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。​また、2008年には『ぼくがラーメンたべてるとき』で日本絵本賞と小学館児童出版文化賞を受賞するなど、多くの作品で高い評価を得ています。

おすすめ対象年齢

『ねこのピート はじめてのがっこう』の対象年齢は、おおよそ5歳〜7歳です。幼稚園・保育園から小学校低学年の子どもたちにぴったりで、入園・入学など新しい環境に挑む子どもに前向きな勇気をくれる絵本です。読み聞かせにも最適な構成です。

レビュー

この絵本の魅力は、ピートが学校で出会う場所や出来事ひとつひとつをポジティブに受け止め、歌で気持ちを表現していく構成にあります。「としょしつ かなり さいこう!」「きゅうしょく かなり さいこう!」とリズムよく繰り返されるフレーズは、子どもたちの心にも残りやすく、読むうちに自然と口ずさみたくなります。質問に答える形でページが展開し、楽しみながら学校のさまざまな施設や活動を知ることができる点も秀逸です。最後にママから「学校はどうだった?」と聞かれたピートが「はじめてのがっこう かなり さいこう!」と歌い、物語が明るく締めくくられるのも印象的で、子どもに自信と安心感を与えてくれる素晴らしい作品です。

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