ねこのピート クリスマスをとどけよう/エリック・リトウィン

​『ねこのピート クリスマスをとどけよう』は、エリック・リトウィン作、ジェームス・ディーン絵、大友剛さん訳、長谷川義史さんの文字画による絵本です。​原作のタイトルは『Pete the Cat Saves Christmas』で、アメリカ合衆国で2012年に出版されました。​日本語版は2018年にひさかたチャイルドから刊行されています。​物語は、クリスマスイブにサンタクロースが風邪で寝込んでしまい、ねこのピートが代わりにプレゼントを届けるという内容です。

略歴

エリック・リトウィン

エリック・リトウィン(Eric Litwin)は、アメリカ・ニューヨーク生まれの児童作家、語り手、音楽家です。教育者としての経験を活かし、物語と音楽を融合させた作品を数多く手がけています。代表作「ねこのピート」シリーズは、彼の独自のリズム感と前向きなメッセージで世界的に人気を博しました。特に歌うように語るストーリーテリングが特徴で、読み聞かせや音楽活動にも積極的に取り組んでいます。現在はアメリカ各地でワークショップやパフォーマンスを行い、子どもたちと創造的な時間を共有しています。

ジェームス・ディーン(絵)

同姓同名の1950年代に活躍した俳優とは別人です。この絵本のイラストを手がけたジェームス・ディーン(James Dean)は、アメリカの現代アーティストであり、特に「ねこのピート」シリーズで知られています。​彼はもともとエンジニアとして働いていましたが、芸術への情熱から画家に転身し、青い猫のキャラクター「ピート」を創作しました。​このキャラクターが後にエリック・リトウィンとの共作で絵本シリーズとなり、世界的な人気を博しています。​現在も子ども向けの書籍のイラストや執筆活動を続けています。

おおとも たけし(訳)

大友剛(おおとも たけし)さんは、日本の翻訳家、ミュージシャン、マジシャンです。マジックや音楽、絵本の楽しさとメッセージを全国の子どもたちに届ける活動を行っています。また、保育者や図書館司書、教育者向けの公演やセミナーも精力的に開催し、国内外で幅広く活躍しています。翻訳作品には『えがないえほん』(早川書房)、『ねこのピート だいすきなしろいくつ』(ひさかたチャイルド)、『カラーモンスター きもちは なにいろ?』(永岡書店)など多数があります。彼の活動は、子どもたちの創造力や表現力を育むことに寄与しています。

長谷川 義史(文字画)

長谷川義史(はせがわよしふみ)さんは、1961年大阪府藤井寺市生まれ。 ​グラフィックデザイナーからイラストレーターを経て、2000年に『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』で絵本作家としてデビューしました。 ​2003年には『おたまさんのおかいさん』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。​また、2008年には『ぼくがラーメンたべてるとき』で日本絵本賞と小学館児童出版文化賞を受賞するなど、多くの作品で高い評価を得ています。

おすすめ対象年齢

この絵本の対象年齢は3歳から5歳とされています。 ​ただし、物語のシンプルさとリズミカルな文章から、もう少し低い年齢の子どもたちでも楽しめるでしょう。​また、ピートのポジティブな姿勢は、小学生以上の子どもたちにも響くものがあります。

レビュー

『ねこのピート クリスマスをとどけよう』は、困難な状況でも前向きに行動するピートの姿が描かれており、読者に勇気と希望を与えてくれます。​リズミカルな文章とカラフルなイラストが特徴で、読み聞かせにも最適です。​また、クリスマスの雰囲気を存分に味わえる一冊で、家族で楽しむのにぴったりです。​ピートのシリーズはどれも魅力的ですが、本作は特に心温まるストーリーで、多くの人々に愛される作品だと感じました。

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