『しましまぐるぐる』は、かしわらあきお氏による日本の絵本で、2009年に学研プラスから発行されました。 この絵本は、赤ちゃんが注目しやすい黒を中心に、コントラストの強い配色でデザインされています。生後2ヶ月の赤ちゃんでも見やすく、しましま模様やぐるぐる模様、そして顔のイラストが多く描かれており、赤ちゃんの視覚的興味を引き出す内容となっています。シリーズ累計200万部を超えるロングセラーで、赤ちゃんの初めての絵本として多くの家庭で親しまれています。
略歴
柏原晃夫(かしわらあきお)氏は、1969年兵庫県生まれの絵本作家、イラストレーター、デザイナーです。神戸デザイナー学院グラフィックデザイン科を卒業後、京田クリエーションに所属し、クリエイティブディレクターとして活動しています。2004年に「えいごえほん」シリーズで絵本作家としてデビューし、以降、『しましまぐるぐる』などの「いっしょにあそぼ」シリーズや、「ゆびあそぶっく」シリーズなど、乳幼児向けの作品を多数手掛けています。また、2012年には『ちょんちょんちょん(ゆびあそぶっく)』で第1回デジタルえほんアワードのグランプリを受賞するなど、その活動は多岐にわたります。
現在も絵本作家として活動を続け、子どもの好奇心や想像力を育むことを目的とした作品を制作しています。かしわらさんの絵本は、遊び心にあふれ、子どもたちが楽しみながら学びや成長を感じられる内容で、多くの読者に親しまれています。
おすすめ対象年齢
本書は、主に0歳から2歳の赤ちゃんを対象とした作品です。この絵本は、赤ちゃんの視覚発達を促すために高いコントラストの色使いやシンプルな模様(しましまやぐるぐる)を多用しており、特に生後間もない赤ちゃんでも見やすいデザインが特徴です。赤ちゃんは視力が発達途上のため、はっきりとした色合いや形に興味を持ちやすく、視覚的な刺激を楽しめる構成になっています。そのため、赤ちゃんの初めての絵本として多くの家庭で選ばれ、親子のコミュニケーションツールとしても人気を集めています。
レビュー
『しましまぐるぐる』は、赤ちゃんの視覚や感覚を刺激する工夫が詰まった素晴らしい絵本だと感じます。まず、そのシンプルで大胆なデザインが、視力が未発達な乳幼児にも視認しやすく、しましま模様やぐるぐる模様など、赤ちゃんが直感的に興味を引かれる形が巧みに配置されています。コントラストの強い配色が、視覚にまだ不慣れな赤ちゃんにとって魅力的で、ページをめくるたびに親子で新しい発見ができる楽しさがあるのも魅力です。
また、ただ視覚を楽しむだけでなく、親子のコミュニケーションを深めるきっかけとしても非常に優れています。ページごとに変わるパターンやキャラクターが、親が声に出して読み聞かせる際にも自然とリズムが生まれ、赤ちゃんもそのリズムや音を通じて安心感や楽しさを感じることができます。特に0歳からの乳幼児絵本は、言葉の理解を超えた感覚的な楽しさが大切で、『しましまぐるぐる』はまさにその要素を満たした一冊です。
さらに、シンプルでありながらも赤ちゃんの興味を引きつけるデザインが長く愛されている理由の一つです。この絵本は、視覚や触覚といった感覚の発達を促すだけでなく、親子の初めての絵本体験として、安心感や楽しさを共有できる貴重な時間を提供してくれます。