『びっくりゆうえんち』は、作:川北亮司さん、絵:コマヤスカンさんによる2013年発行(教育画劇)の絵本です。なつきちゃん一家が遊園地へ行き、ジェットコースターに乗ったら…なんと海底、グランドキャニオン、砂漠、ジュラ紀へと場所も時代も超えた壮大な冒険がスタート!コマヤスカンさんの緻密でダイナミックな絵が画面いっぱいに広がり、思わず息を呑む迫力です。遊園地のドキドキ感がリズムある言葉とともに鮮やかに伝わってきて、家族での読み聞かせにもぴったりな一冊です。
略歴
川北 亮司
川北亮司さんは1947年東京・荒川区生まれ、早稲田大学第一文学部を卒業。1970年に講談社から出た『はらがへったら じゃんけんぽん』で、第4回日本児童文学者協会新人賞を受賞してデビュー。その後、『ふたごの魔法つかい』シリーズや『マリア探偵社』シリーズ、『のんびり森』絵本シリーズなど、幅広い児童向け作品を多数執筆されています。漫画原作やミュージカル脚本など、ジャンルの枠を超えて活躍されていることも特徴です。
コマヤスカン(絵)
コマヤスカンさんは1967年三重県生まれ。子どもの頃に観た『スター・ウォーズ』に夢中になり、SFやファンタジーの世界に魅せられてイラストを描き始めたとのこと。34歳で絵本作家を志し、専門店「メリーゴーランド」の絵本塾で学びます。2008年に『あっぱれ!てるてる王子』で第30回講談社絵本新人賞を受賞して絵本デビュー。2012年には『新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~』で、第43回講談社出版文化賞絵本賞を受賞するほどの実力派です。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は3歳ころ〜になっています。小さな子どもたちにぴったりのドキドキとユーモアがいっぱいで、保護者が読み聞かせするのにも最適。ジェットコースターのワクワク感が格別で、未就学児のお子さんと一緒に楽しめる構成です。
レビュー
この絵本、ページをめくるたび子どもも大人も「うわーっ!」って声が出る楽しさ満点です。なつきちゃんが「どれにのろうか こまる」って迷うところから、ジェットコースターに乗った途端の「ガゴン ゴゴン…」の描写がリズミカルでテンション上がります。海底やジュラ紀を駆け抜ける展開が予想外すぎて、読んでるこちらがちょっと息切れしちゃうくらい(笑)。コマヤスカンさんの緻密な絵は見応えたっぷりで、隅々までじっくり見たくなる。遊園地のワクワクとちょっぴりのヒヤリが絶妙に混ざって、クセになる一冊です。