たたくとぽん/寺村 輝夫

​『たたくとぽん』は、寺村輝夫さん作と和歌山静子さん絵による絵本で、2003年にあかね書房から出版されました。 ​この作品は、「たまごのほん」シリーズの一冊で、たまごをぽんとたたくとひよこが生まれ、ひよこをぽんとたたくとめんどりになり、めんどりをたたいたら・・・とたくさんのひよこが描かれています。 ​リズミカルな展開と繰り返しの構成が、幼い子どもたちの興味を引きつける内容となっています。

略歴

寺村 輝夫

寺村 輝夫(てらむら てるお,1928年 – 2006年)さんは、東京都出身の児童文学作家です。​戦後、早稲田大学に入学し、在学中に「早大童話会」に所属して創作童話を志しました。​1956年に「ぞうのたまごのたまごやき」を発表し、以降、「ぼくは王さま」シリーズをライフワークとして執筆しました。​1961年には『ぼくは王さま』で毎日出版文化賞を受賞し、1980年には『あいうえおうさま』で絵本にっぽん賞を受賞しました。​1984年には「独特のナンセンステールズで、子どもの文学の世界を広げた」功績により巌谷小波文芸賞を受賞しました。​「ぼくは王さま」シリーズ以外にも、「寺村輝夫のとんちばなし・むかしばなし」「おはなしりょうりきょうしつ」「わかったさんのおかし」「かいぞくポケット」など、子どもに人気のシリーズを多く手がけました。

和歌山 静子

和歌山静子(わかやま しずこ,1940年 – 2024年)さんは、京都府京都市生まれの挿絵画家・絵本作家です。​幼少期を函館市で過ごし、武蔵野美術短期大学デザイン美術科を卒業後、フリーのデザイナーやイラストレーターとして活動を開始。​1966年、児童文学者の寺村輝夫に見出され、『こびとのピコ』の挿絵を担当したことを機に、寺村作品の多くを手掛けるようになりました。​代表作には『王さまシリーズ』や『おおきなちいさいぞう』などがあり、1980年に『あいうえおうさま』で絵本にっぽん賞、1982年に講談社出版文化賞を受賞しています。

おすすめ対象年齢

『たたくとぽん』は、赤ちゃんから楽しめる絵本として制作されています。 ​シンプルな言葉と繰り返しのリズムが特徴で、視覚的にも楽しめる内容となっており、乳幼児の感覚発達を促す効果が期待できます。

レビュー

この絵本は、たまごとひよこの「ぽん」という音とともに展開する物語が、子どもたちの好奇心を刺激します。​和歌山静子さんの温かみのあるイラストレーションは、物語の楽しさを一層引き立てています。​繰り返しのリズムが心地よく、親子での読み聞かせに最適な作品です。

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