
『ぼくはあるいた まっすぐ まっすぐ』は、マーガレット・ワイズ・ブラウンが原作、林明子さんが絵を手がけ、坪井郁美さんが翻訳した絵本です。原作の英語タイトルは『The Little Cowboy』で、アメリカで1949年に出版されました。日本語版は1984年にペンギン社から刊行されました。物語は、男の子が「まっすぐ まっすぐ」と歩いておばあちゃんの家を目指す冒険を描いており、道中で出会うさまざまな動植物との触れ合いが魅力的に描かれています。
略歴
マーガレット・ワイズ・ブラウン
マーガレット・ワイズ・ブラウン(Margaret Wise Brown, 1910-1952)は、アメリカを代表する児童文学作家で、多くの子どもたちに愛される絵本を生み出しました。特に『おやすみなさい おつきさま』(Goodnight Moon)は、彼女の代表作として知られています。ニューヨーク生まれのブラウンは、幼少期から動物や自然への関心を持ち、のちにホリンズ大学で教育を学びました。後、教師として働きながら執筆活動を開始。彼女の作品は、シンプルでリズミカルな言葉遣いと、子どもの感性を捉えた内容が特徴です。若くして急逝しましたが、その作品は今もなお、多くの読者に親しまれています。
林 明子(絵)
林 明子(はやし あきこ)さんは、日本の絵本作家・イラストレーターとして多くの人々に親しまれています。1945年、東京都に生まれ、大学でグラフィックデザインを学びました。卒業後はデザイン事務所で働き、そこでの経験を生かしつつ、1970年代から絵本のイラストを手がけるようになります。
林さんの作品は、子どもたちの日常の生活や心の成長を細やかに描写することに定評があり、特に「こんとあき」「おつきさまこんばんは」「クリスマスの三つのおくりものセット」などは、親子で楽しめる定番の作品として愛されています。また、彼女の絵本は、物語の温かさと優しい色合いのイラストが調和しており、読む人に安心感と親しみを与える魅力があります。
そのキャリアを通じて、林さんは数多くの賞を受賞し、日本の絵本界で非常に重要な存在となっています。彼女の作品は国内外で高く評価され、翻訳もされているため、世界中の子どもたちにも親しまれています。
坪井郁美(訳)
詳細な情報は見つかりませんでしたが、坪井郁美さんは日本の翻訳家であり、主に児童文学の翻訳を手がけています。多くの翻訳を担当し、原作の魅力を日本の読者に伝えています。
おすすめ対象年齢
この絵本は、2歳から4歳頃の幼児を対象としています。シンプルなストーリーと繰り返しのある表現、そして親しみやすいイラストが、小さな子どもたちの興味を引きつけます。
レビュー
『ぼくはあるいた まっすぐ まっすぐ』は、幼い男の子の冒険心と成長を温かく描いた作品です。林明子の柔らかで細やかなイラストレーションが、物語の世界観を豊かに表現しています。男の子が道中で出会う動植物や風景は、子どもたちの好奇心を刺激し、一緒に旅をしているような気持ちにさせてくれます。また、繰り返しのフレーズがリズミカルで、読み聞かせにも最適です。親子で楽しめる一冊として、おすすめします。