ハエをのみこんだおばあさん/シムズ・タバック

シムズ・タバック作・絵、木坂涼訳の『ハエをのみこんだおばあさん』は、アメリカの伝統的な子ども向けの歌をもとにした絵本です。​物語は、ハエを飲み込んだおばあさんが、そのハエを捕まえるために次々と大きな生き物を飲み込んでいくというユーモラスな内容です。​原作の英語版『There Was an Old Lady Who Swallowed a Fly』は1997年にアメリカで出版され、1998年にコルデコット賞オナーブックに選ばれました。 ​日本語版は2002年にフレーベル館から出版され、全国学校図書館協議会選定図書や第37回造本装丁コンクール展賞を受賞しています。

略歴

シムズ・タバック

シムズ・タバック(Simms Taback)は、1932年にアメリカ・ニューヨークで生まれた絵本作家・イラストレーターです。​クーパー・ユニオン美術学校を卒業後、グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートさせました。​その後、絵本の世界に進出し、独特の色彩感覚とユーモラスな作風で知られるようになりました。​代表作には『ハエをのみこんだおばあさん』や『ヨセフのだいじなコート』があり、後者でコールデコット賞を受賞しています。​また、全米図書賞のファイナリストにも選ばれるなど、その功績は多岐にわたります。​2011年に惜しまれつつ亡くなりましたが、その作品は今も多くの人々に愛されています。

木坂 涼(訳)

木坂涼(きさか りょう)さんは、1958年、埼玉県生まれ。和光大学人文学部芸術学科を卒業後、博報堂に勤務されました。1981年、自費出版の詩集『じかんはじぶんを』で詩人としてデビューし、その独特な作風が注目を集めました。1987年には詩集『ツッツッと』で第5回現代詩花椿賞を受賞し、1997年には『金色の網』で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞されています。詩人としての活動に加え、エッセイスト、絵本作家、翻訳家としても幅広く活躍されています。特に、創作絵本や海外の児童文学の翻訳に力を入れており、代表作には『みんなおっぱいのんでたよ』(福音館書店)や『あいうえたいそう』(偕成社)などがあります。また、翻訳作品としては『ねずみの歯いしゃさんアフリカへいく』や『ヨセフのだいじなコート』など、多数の絵本を手掛けています。現在も、詩や絵本の創作、翻訳を通じて、子どもから大人まで幅広い読者に親しまれる作品を提供し続けています。

おすすめ対象年齢

この絵本の対象年齢は、4歳から6歳とされています。 ​しかし、ユーモラスな内容やリズミカルな文章から、幅広い年齢層の子どもたちが楽しめる作品となっています。

レビュー

『ハエをのみこんだおばあさん』は、奇想天外なストーリー展開と鮮やかなイラストレーションが魅力的です。​おばあさんが次々と生き物を飲み込む姿は、子どもたちの好奇心をくすぐり、笑いを誘います。​また、繰り返しのリズムが心地よく、読み聞かせにも最適です。​シムズ・タバックの独特なコラージュ技法を用いたイラストは、ページをめくるたびに新たな発見があり、視覚的にも楽しめます。​さらに、切り抜きや穴あきのデザインが施されており、子どもたちが手に取って楽しめる工夫がされています。​全体として、ユーモアと創造性に富んだ作品であり、親子で楽しめる一冊です。

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