だいすき ぎゅっ ぎゅっ/フィリス・ゲイシャイトー,ミム・グリーン

『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』(原作名:Time for a Hug)は、アメリカの作家フィリス・ゲイシャイトーとミム・グリーンによって2012年に発行された絵本です。この絵本は、愛情のこもった「ハグ」をテーマに、うさぎたちがどんな方法で愛情を伝え合うかを描いています。それぞれ異なる「ぎゅっ」の仕方で大切な存在を思いやる様子が、繊細なタッチのイラストと共に愛らしく表現されています。小さな子どもに「愛情を伝える」という温かいメッセージを伝えるこの絵本は、親子で楽しめる一冊です。

略歴

フィリス・ゲイシャイトー

フィリス・ゲイシャイトー(Phillis Gershator)はアメリカ出身の絵本作家で、多くの幼児向け作品を手がけています。自然や文化的背景を大切にし、家族や地域社会とのつながりをテーマにした物語を多く創作してきました。彼女の作風は、リズミカルで詩的な言葉遣いが特徴で、親子での読み聞かせに最適な作品を数多く生み出しています。彼女の代表作には『Time for Bed』『The Rain Forest Grew All Around』などがあります。多くの作品で協力者とタッグを組むことが多く、『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』では母であるミム・グリーンとの共著を実現しました。彼女の作品は、読者の心に温かさと安心感を与えるものとして評価されています。

ミム・グリーン

ミム・グリーン(Mim Green)は、フィリス・ゲイシャイトーと共に『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』の文を担当した作家です。しかし、彼女の詳細な略歴や他の作品に関する情報は公表されておらず、不明な点が多い状況です。そのため、彼女の活動や背景については限られた情報しか得られていません。

デイヴィッド・ウォーカー(絵)

デイヴィッド・ウォーカー(David Walker)は、アメリカのイラストレーターで、主に幼い子ども向けの絵本のイラストを手がけています。彼の作品は、柔らかな色彩と愛らしいキャラクター描写が特徴で、多くの読者に親しまれています。代表作には、『おすわりくまちゃん』『おやすみくまちゃん』『だいすきぎゅっぎゅっ』などがあり、これらは日本でも高い人気を誇っています。また、近年では自身で文章も手がけるようになり、『ちっちゃくたって』などの作品を発表しています。さらに、絵本以外にも、グリーティングカードや布地などのデザインも手がけ、その活動範囲は多岐にわたります。現在、愛犬と共に暮らしながら、創作活動を続けています。彼は「好きな絵を描いて暮らせる世界で一番幸せな人間」と語っており、その情熱が作品にも表れています。

福本 友美子(訳)

福本友美子(ふくもと ゆみこ、1951年東京都生まれ)は、慶應義塾大学文学部図書館・情報学科を卒業後、調布市立図書館で児童サービスに携わりました。1980年からフリーランスで児童書の翻訳や批評、編集に取り組み、英語圏を中心とした児童文学の翻訳に定評があります。代表作に『おすわりくまちゃん』や『おやすみくまちゃん』、『リディアのガーデニング』などがあります。また、国際子ども図書館の活動やケニアでの図書館設立プロジェクトにも貢献し、子どもの読書普及や翻訳を通じて幅広く活動を続けています。

おすすめ対象年齢

『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』の対象年齢は、一般的に0歳から3歳程度の乳幼児向けとされています。この絵本は、親子の触れ合いを通じて愛情や安心感を伝える内容で、シンプルな文章と優しいイラストで構成されています。特に、読み聞かせを通じて幼児が感情表現や人との関わりを学ぶ機会としておすすめです。

レビュー

『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』は、心温まる愛情の表現を優しいイラストとリズミカルな言葉で伝える素敵な絵本です。この本は、親うさぎがそれぞれ異なる方法で大切な子供に「ぎゅっ」と愛情を示す様子を描いており、子うさぎが「ぎゅっ」と抱きしめられる感覚や安心感をイメージしやすい内容となっています。また、幼児が読み聞かせを通じて自然に親しみを感じ、愛情の受け取り方や伝え方を学ぶきっかけになります。小さな子どもと一緒に読むと、ページをめくるたびにうさぎたちの姿に癒され、自然と自分も抱きしめたくなる、そんな温かい気持ちにさせられる一冊です。

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