やさいさん/tupera tupera(ツペラ ツペラ)

『やさいさん』は、絵本作家ユニットtupera tupera(ツペラ ツペラ)による作品で、2010年に学研プラスから発行されました。
この絵本は、畑の中で野菜たちがかくれんぼをしている様子を描いたしかけ絵本です。ページをめくると、土の中から「すっぽーん」と元気よく野菜が現れ、にんじん、ごぼう、じゃがいもなど、さまざまな野菜が登場します。
シンプルな繰り返しのリズムとダイナミックなしかけが特徴で、幼児から楽しめる内容となっています。また、野菜の葉や茎の描写がリアルで、野菜の名前や特徴を学ぶのにも適しています。
『やさいさん』は、野菜に親しみを持ち、食育の一環としても活用できる絵本として、多くの親子に愛されています。

tupera tuperaの略歴

tupera tupera(ツペラ ツペラ)は、亀山達矢(かめやまたつや)と中川敦子(なかがわあつこ)の2人からなる日本のクリエイティブユニットです。2002年に活動を開始し、絵本制作をはじめ、イラストレーション、デザイン、ワークショップ企画など、多岐にわたる分野で活躍しています。
代表作には『やさいさん』や『いろいろバス』、『しろくまのパンツ』、『うんこしりとり』などがあり、独特なユーモアとシンプルでカラフルな表現が子どもから大人まで幅広い層に親しまれています。亀山達矢はイラストとデザインを主に担当し、中川敦子は企画や文章を手がけることが多く、二人の個性が絶妙に調和した作品が特徴です。また、ワークショップや展示活動も積極的に行い、創作活動を通じて人々との交流を深めています。

おすすめ対象年齢

『やさいさん』は、0歳から3歳程度の幼児向けとして広く親しまれています。この絵本は、野菜が土の中から「すっぽーん」と現れる楽しいしかけが特徴で、小さな子どもたちが親しみを持てるように工夫されています。シンプルな繰り返しのリズムと視覚的にわかりやすいイラストが幼児の関心を引き、言葉の理解や絵本に対する興味を育むのに適しています。また、野菜の葉や茎の描写が丁寧で、自然や食べ物に関心を持たせる教育的要素も含まれています。

レビュー

『やさいさん』は、シンプルでありながら子どもたちの想像力を引き出す仕掛け絵本として、素晴らしい作品だと感じます。この絵本の大きな魅力は、ページをめくるたびに野菜が「すっぽーん」と土の中から出てくるダイナミックな仕掛けです。シンプルな構成ながらも、この「隠れているものが出てくる」リズムが繰り返されることで、子どもたちにとって安心感とワクワク感が交互に味わえる魅力的な体験となっています。

また、イラストはカラフルでありながらも自然な配色が施されており、野菜の葉や茎がリアルに描かれているため、食材への親しみも深まります。しかけ絵本としてのインタラクティブな要素が、小さな子どもたちの興味を引きつけると同時に、食べ物への関心や食育の一環としても役立ちます。

さらに、親子で読み聞かせをする際には、野菜の名前を声に出して呼んであげることで、自然と語彙を増やしたり、子どもが言葉を学ぶきっかけにもなりそうです。『やさいさん』は、幼児期の子どもたちにとっても、親にとっても楽しく、教育的で心温まる絵本であり、親子のコミュニケーションを深める良いツールとなるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました