わんわんおかお/とよた かずひこ

とよたかずひこさん作・絵の『わんわんおかお』(2009年 アリス館)は、動物たちのお顔をテーマにした楽しい赤ちゃん絵本です。いぬさんのおくち、ねこさんのおめめ、うさぎさんのおみみ…と、ページをめくるたびに動物たちが「ここだよ!」と教えてくれる仕掛けになっています。読みながら指さしをすることで、自然と顔のパーツを覚えられる工夫がいっぱい。お母さんやお父さんと一緒に「ここかな?」とやりとりしながら遊べるので、親子のスキンシップにもぴったりです。本の角が丸く加工されているので、小さなお子さんでも安心して手に取れるのもうれしいポイントです。

略歴

とよた かずひこ

とよたかずひこ(本名:豊田 一彦)さんは、1947年、宮城県仙台市に生まれました。早稲田大学第一文学部を卒業されています。大学卒業後はフリーのイラストレーターとして活動し、長女の誕生をきっかけに絵本作家へと転身しました。1997年には『でんしゃにのって』で厚生省中央児童福祉審議会児童文化財特別推薦を受け、2001年には『どんどこ ももんちゃん』で第7回日本絵本賞を受賞しています。また、『あめですよ』は小学1年生の国語教科書(東京書籍)に採用されるなど、多くの作品が親しまれています。

おすすめ対象年齢

0歳から3歳くらいの赤ちゃんにおすすめです。指さしや簡単な言葉に親しむ時期にぴったりで、初めての絵本としても安心して読めます。

レビュー

『わんわんおかお』は、とてもシンプルでわかりやすい絵本なのに、読み聞かせていると子どもが自然と笑顔になる魅力があります。「おくちはどこ?」「おめめは?」と声をかけると、小さな手で一緒に指さしてくれる姿がとてもかわいらしく、親子で成長を感じられる一冊だと思いました。丸い角や優しい色合いの絵も、赤ちゃんへの配慮が感じられて安心感があります。言葉を覚えるだけでなく、親子のやりとりを楽しくしてくれる絵本なので、初めての読み聞かせにもぜひおすすめしたいです。