『どんなに きみがすきだか あててごらん ふゆの おはなし』は、サム・マクブラットニィ作、アニタ・ジェラーム絵、小川仁央訳による絵本です。原作名は『Guess How Much I Love You in the Winter』で、2007年にイギリスで発行されました。日本語版も同年発行です。この作品は、冬の森を舞台に、ちいさなちゃいろいノウサギとおおきなちゃいろいノウサギが愛情を伝え合う心温まる物語です。美しいイラストとともに、親子の絆や季節の移ろいを感じさせる内容となっています。
略歴
サム・マクブラットニィ
サム・マクブラットニィ(Sam McBratney、1943年~2020年)は、北アイルランド出身の作家で、子ども向けの絵本や小説で知られています。トリニティ・カレッジ・ダブリンで学び、教師として働くかたわら執筆活動を始めました。代表作『どんなにきみがすきだかあててごらん』(Guess How Much I Love You、1994年)は、イラストレーターのアニタ・ジェラームと共に手掛け、世界的なベストセラーとなりました。この作品は40以上の言語に翻訳され、親子の愛情を描いた心温まる内容で、多くの読者に愛されています。生涯で70冊以上の本を出版し、読者に深い感動を与えました。
アニタ・ジェラーム(絵)
アニタ・ジェラーム(Anita Jeram)は、1965年にイギリスのポーツマスで生まれました。マンチェスター・ポリテクニクでイラストレーションを学び、卒業後1年で最初の絵本を出版しました。彼女の代表作には、サム・マクブラットニィとの共作『どんなにきみがすきだかあててごらん』や『パパとママのたからもの』、自身が文と絵を手掛けた『ぼくはぼくのほんがすき』などがあります。ジェラームの作品は、温かみのある水彩画と繊細な描線が特徴で、動物たちの豊かな表情や仕草を通じて、読者に深い感動を与えています。彼女のイラストは、子どもだけでなく大人にも愛され、世界中で多くの読者に親しまれています。
小川仁央(訳)
小川 仁央(おがわひとみ)さんは、英米の絵本や物語を中心に活躍する翻訳家です。具体的な生年月日や出身地などの詳細な経歴は公開されていませんが、これまでに多くの絵本を日本語に翻訳し、読者に届けてきました。主な訳書には、スーザン・バーレイ作『わすれられないおくりもの』、サム・マクブラットニィ作『どんなにきみがすきだかあててごらん』、デイビッド・シャノン作『だめよ、デイビッド!』、ベンジー・デイヴィス作『おじいちゃんのゆめのしま』などがあります。これらの作品を通じて、子どもたちや大人に感動や喜びを提供し、絵本の魅力を広める役割を果たしています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、3歳から5歳程度の幼児期のお子さまにおすすめです。シンプルでリズミカルな文章と優しいイラストが、小さなお子さまの興味を引きつけ、親子での読み聞かせに最適です。
レビュー
本作は、親子の愛情を描いた心温まる物語であり、冬の情景が美しく表現されています。ちいさなちゃいろいノウサギとおおきなちゃいろいノウサギのやり取りは、親子の絆を再確認させてくれます。また、アニタ・ジェラームの繊細で温かみのあるイラストが、物語の世界観を豊かに彩っています。読み聞かせを通じて、親子で心温まる時間を過ごせる一冊です。


