ぼくのともだちカニやまさん/ニシワキタダシ

ぼくのともだちカニやまさん』は、イラストレーター・ニシワキタダシさんによる2017年刊のちょっとシュールな友情絵本。ある日、道を歩いていた「ぼく」の前に、突然カニそっくりな人が「ともだちになってください」とあいさつしてきます。最初は戸惑いながらも、カニやまさんの「困ったら言ってね」という優しさに触れ、ぼくは少しずつ心を開いていきます。そして驚きの“ギザギザ光線”技で、葉っぱが味つけのりに、忘れ物を入れる袋まで出現!ユーモアと予想外の展開がクセになる一冊です。

略歴

ニシワキタダシ

ニシワキタダシさん(1976年生まれ)は、兵庫県尼崎市出身、嵯峨美術短期大学卒のイラストレーター。求人誌専属を経てフリーランスになり、2006年には「イラストレーション」誌上コンペで入選、その後は雑誌・広告・グッズ・絵本など幅広く活躍。代表作に『かんさい絵ことば辞典』『ニシワキタダシの日々かるたブック』『かきくけおかきちゃん』などがあり、関西弁や擬音で遊ぶ独特のタッチが魅力。2024年には吉祥寺で個展も開催。鉛筆やシャープペンを使ったアナログ感ある線画と、シュールでクスッと笑える世界観が人気で、絵本『ぼくのともだちカニやまさん』でもそのセンス大爆発!

おすすめ対象年齢

4~6歳ぐらいにおすすめ。友情やちょっと不思議な出会いがテーマなので、幼稚園生や小学校低学年にぴったり。擬音やユーモアたっぷりの展開は、元気な子どもたちの笑いどころになります。シンプルながらシュールさもあるので、親子で「このカニやまさん、変だよね?」って楽しめます。

レビュー

最初は「え、カニ!?」と現れるカニやまさんにびっくり。でもその手からビビビ光線で、葉っぱがのりに変わるという展開に「すごっ!」と感心しました。ズボンにポケットをつけてくれて、優しさとシュールさが絶妙なバランス。ぼくの少し戸惑う表情も妙にリアルで可愛く、読んでいて心が和むんです。ちょっぴりクセになる世界観で、小学校に上がる前の子どもの想像力もくすぐられるはず。親子で「次はどんな友だちが出てくるのかな?」と話しながら読みたい、ユニークな1冊。