『さてさて きしゃは はしります…』の原作は、イギリスの絵本作家ウイリアム・ビーさんによる『And The Train Goes…』です。英語版は2007年にイギリスで刊行され、日本語版は2008年にフレーベル館から、もとしたいづみさんの訳で出版されました。物語は、さまざまなお客さんを乗せた汽車が「ゴトン、ガターン」「マダーン、ゴトン」など心地よい擬音とともに走るシンプルなお話です。車両ごとに個性豊かな乗客が登場し、「さてさて、どんなお客さんが乗っているのかな?」と想像しながらページをめくる楽しさが広がります。リズミカルな言葉遊びと温かみのあるイラストが魅力で、乗り物が好きな子どもはもちろん、読み聞かせでも自然と声に出したくなる一冊です。
略歴
ウイリアム・ビー
ウイリアム・ビー(William Bee)さんは、イギリス在住の絵本作家・イラストレーターです。アーティストやコマーシャルデザイナーとして活動し、イッセイ ミヤケやポール・スミスなど著名なファッションブランドの仕事にも携わってきました。その後、子ども向け絵本の創作を始め、レトロで温かみのあるイラストと、ユーモアあふれるシンプルな物語で人気を集めています。現在もイングランドを拠点に、子どもたちの想像力を育む絵本を制作しています。
もとした いづみ(訳)
もとしたいづみさんは、絵本作家・児童文学作家・翻訳家です。ユーモアあふれる絵本や幼年童話を数多く手がけ、子どもたちに親しまれています。『どうぶつゆうびん』(絵・あべ弘士)で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、『ふってきました』(絵・石井聖岳)で日本絵本賞と講談社出版文化賞絵本賞を受賞しました。他にも代表作には「すっぽんぽんのすけ」シリーズ、「おばけのバケロン」シリーズなどがあり、翻訳では『さてさて きしゃは はしります・・・』など海外絵本も手がけています。
おすすめ対象年齢
『さてさて きしゃは はしります…』の対象年齢は2〜5歳頃が目安です。汽車が走る音や、お客さんを表す楽しい擬音がたくさん登場するので幼児から十分楽しめます。リズムよく声に出して読むことで、言葉の響きや音の面白さを自然に味わえるのも魅力です。乗り物が好きな子どもはもちろん、「次はどんなお客さんかな?」と想像しながら読む楽しさもあり、親子で一緒に盛り上がれる一冊です。
レビュー
この絵本は、ストーリーを追うというよりも、言葉のリズムや音を楽しむ作品だと感じました。「シャッシュー」「ゴトン、ガターン」「コケッコトン」といった擬音を声に出して読むと、本当に汽車が走っているような気分になります。さらに、車両ごとに現れる個性的なお客さんを見つけるのも楽しく、「次は誰が乗っているんだろう?」と自然にページをめくりたくなります。シンプルな内容だからこそ、小さな子どもの想像力を引き出してくれるのも魅力です。乗り物が好きな子どもにはもちろん、親子で声を合わせて読み聞かせを楽しみたい一冊だと思いました。

